涙が枯れる日 Ⅰ【完】
「ごめんねぇー。遅くなっちゃった〜」
そう言って謝ってきた理子
「いや、別に理子と同じぐらいに着いてた」
「そっかぁ〜!」
そう言って眩しく笑った
「あ、あのね……………理子……雷輝の事…好き…です。理子と付き合って下さい」
まさかの理子からの告白…………
俺は別に理子が好きではない
けどこの時の俺は馬鹿だった……………
「いいぞ」
「うっそぉ〜!雷輝付き合ってくれるの?」
理子が嬉しそうに聞いてきた…………
俺は桜花を忘れるため…………………………………理子と付き合う事にした
「やったぁー!理子ちょー嬉しい!!」
「――――。」
「あっ!橘君だっけ?あの人と桜花ちゃんとってもお似合いだよね〜、何か地味な2人って感じが〜」
そう言ってクスクスと笑っていた
今の俺はもう桜花を好きではない
そう言い聞かせていくつもりだ
どんどんと確実に近づいている本当の真実…………
そんな事にも気づかずにいた――――