涙が枯れる日 Ⅰ【完】
その瞬間男や周りにいた奴らが一斉に顔色を変えた
「う、嘘だろ…………」
「嘘だと思うなら試してみるか?」
遥斗がニヤっと笑った
かっこいいな………
あれ?何でこんな時に私ときめいているんだろ
「――――!!!」
周りの奴らはもうとっくに逃げて行った
あらあら、可哀想に仲間に捨てられてやんのー
心の中で毒づいていると
遥斗は男に近づいていって
「今日の事は多めに見てやる。次また同じ事してみろ…………てめぇの命はねぇと思え」
こ、怖い…………。
これが組の迫力?
天龍なんかよりもはるかに違う殺気
「――は、はい!」
男は逃げるように走って去って行ってしまった