不滅の恋人~君だけを想う~

耳元で色っぽく囁かれ、フローラの頬がカァーッと熱を帯びる。

「ねえ、俺さ。君にすごく興味があるんだ。俺の表情に気づいてくれた君なら…俺の色んなことを理解してくれそうで……期待しちゃうな」

「期待なんてしないで…。あの時は…たまた――」

言いかけた言葉は彼の唇によって塞がれた。

そっと、包み込むような、優しいキス。

嫌ではなかったが、フローラは溺れそうになる自分が怖くなってジュラの胸板を叩いた。

「や、めて…!」

「拒むの?ダメだよ。君のこと、もっと知りたいから」

狭い馬車の中で逃げ場はない。

抱きしめられて座席に押し倒され、ろくに身動きが取れないままフローラは再び唇を重ねられた。

今度は、深く貪られる。

夫を裏切る最低な行為のはずなのに、それはとても甘美だった。


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