不滅の恋人~君だけを想う~
3
反発
それからしばらく、フローラはジュラと会うことなく日々を過ごしていた。
姿を見なくても様々な噂は耳に入るもので、ジュラ・エーデシュが昨日は誰のサロンにいたとか、どこのホールでリサイタルを行ったなど、フローラはちゃんと知っていた。
また会いたい気持ちは強いが、偶然を待っていてはなかなか会えない。
何か行動したいが、彼のリサイタルへ行くことはあれ以来レオンハルトが許可してくれないため、フローラは別の方法を考えた。
「あのね、私もサロンを開いてみようと思うのだけど…いいかしら?」
ある日、意を決してフローラは夫を見つめた。
「構いませんよ。どんなサロンにするんですか?やはり音楽を中心に?」
「ええ、そうよ」
「なら僕も参加しましょう。いつにしますか?」