不滅の恋人~君だけを想う~
「てかさっきのキス……正直、妬けたんだけど」
楽屋にて、去り際にレオンハルトへ口づけたフローラ。
あれを思い出し、ジュラがムスッと頬を膨らます。
「頬へのキスよ?妬くようなものじゃ…」
「問題はした場所じゃないよ。君からのキスってところ!俺は…君からキスされたこと、ない…」
しょんぼりとするジュラは子供っぽいが母性本能をくすぐる可愛さがある。
フローラは無性に彼へ口づけたくなった。
「なら……一回だけならしてあげる」
照れながら囁けばジュラの表情が直ぐさま明るさを取り戻す。
「いいの!?どこ?どこにしてくれる?俺としてはやっぱり唇が――」
「残念ね。もちろん夫と同じ場所よ」
「ちぇー。でも嬉しい」
笑顔で目を閉じたジュラ。
早く早くと急かすように身体を曲げ、フローラが届く位置まで顔を寄せてくる。