不滅の恋人~君だけを想う~
満更でもないのか、フローラは躊躇いなく自身の唇を近づけた。
後少しでジュラの頬に彼女の愛らしい唇が触れるという、その瞬間。
「フローラ!!!!!」
レオンハルトの怒声が響いた。
ジュラが目を開け、フローラがビクリと肩を震わせる。
「何をしているんですか貴女は!!夫である僕以外の男性に口づけようとするなんて!」
「ほ、頬へのキスよ?挨拶に誰とでもするわ」
「わかっています。ですが、ジュラ・エーデシュが相手となると許せません!こちらへ来て下さい」
レオンハルトの腕がフローラへと伸びる。
しかし彼女を引き寄せようとした手は空を掴むだけに終わった。
レオンハルトよりも早くジュラがフローラをきつくその腕に抱きしめたのだ。