不滅の恋人~君だけを想う~
「フローラは貴方を愛しているそうです。明日、決闘をして僕が勝っても恐らく貴方を選ぶでしょう。ですから、先に手を打つことにしました」
淡々と語るレオンハルトを、ジュラは苦痛に歯を食いしばりながら見上げた。
「決闘とは本来、こういうものでしょう?」
ニヒルな笑みを浮かべて刺したナイフを引き抜き、コートの中に隠す。
レオンハルトは地面に崩れるジュラを振り返ることなく、その場を去った。
「レオ、ン…ハ……」
呼び止めようとしたジュラだったが、意識が遠退く。
彼が目を閉じたと同時に店からジョルジュが出て来た。
「おーい!ジュラ~!いるか~?お前さん、帽子を忘れてったぞ~」
忘れ物の帽子を振り回して上機嫌だったジョルジュだが、倒れている友を見て一気に酔いが覚めた。
「ジュラ!?どうした!?ジュラ!!!!」
呼び掛けるも、ジュラに反応はなかった。