不滅の恋人~君だけを想う~
それが恋情から来るものだったと気づいたのは、クロードのレッスンに来る彼が見せる熱い眼差しと囁き、そして手紙によってである。
この日も彼はレッスンが終わった後、クロードにフローラの居場所をさりげなく聞き出し、会いに行った。
「……もう、お会いできないと…手紙に書いたはずよ…?」
「悲しいことを言わないで下さい。僕が貴女を思わない日はないのですから…」
「屋敷の者に、こんなところを見つかったら大変だわ…。早くお帰りになって」
話す気はないと背を向けた瞬間、レオンハルトはフローラを後ろからきつく抱きしめた。
「貴女の胸に誰がいても構いません。婚約者のことを忘れろなんて、酷いことも言いません。ですから…」
縋るような囁きが耳を這う。
「二番目でいいんです。僕のことも、愛して下さい…!」