RMV~ルームメイトはヴァンパイア
「だいぶ香りが甘くなってきたな。
熱くてたまんねーだろ。
鎮めてほしーか?」
ようやく唇を解放してくれたはいいが…
夜風千陽が言うように、身体中が火照ってたまらない。
離れた唇が、寂しくさえ感じた。
でも、馬鹿にしたように皮肉な笑みを浮かべたコイツの言う通りになんてしたくなかった…。
心まではコイツに、飼われたくない。
「別に…。
満足した?これでいいんでしょ?」
そう言って、私は夜風千陽から離れる…。
でも何で?
火照った身体は全然収まらないし…
動悸までする。
自分の身体の異様さに恐怖を感じながらも、
このまま夜風千陽の近くにいる事は危険だと感じた私は
ベッドから降りようとした。
「…アッ!!」
その瞬間…夜風千陽に手首を引っ張られ、ベッドに倒される。
私の上にはまたがる夜風千陽…。
馬乗りされている状態だ。
「気の強い女だな…。
素直に懇願すればいいものを…。
男を全く知らない女は好物だ。
味に濁りがないからな…。
熟れるまで抱かずに、存分に可愛がってやるよ。 」
そう言って、また私にキスをし…
2度目のキスは簡単に私の理性を奪った。
必死にキスに応える私に満足した夜風千陽は…
首筋に本日2度目の牙を私の首筋に立てた…。
一度目の牙は痛みのほうが強かったが…
2度目の牙は痛みよりも快感のほうが強く、私は痛みの中で快楽を感じていた…。
そして、さっきまで疼いて仕方なかった身体の火照りもひいてくるのがわかる…。
もともと一度目の吸血で貧血気味だった私は簡単に意識を失い…そのまま眠りに落ちてしまった。
「月野千愛か…。
久しぶりに楽しめそうだ…。」
眠る私の隣で夜風千陽がそう言っていた。