RMV~ルームメイトはヴァンパイア
「………ッッ!!」
なんてものを付けてくれたんだ。
今日は体育があるのに…。
私は夜風千陽を睨みつけた。
「お前に睨まれた所で何も怖くねーよ。
見える所に付けれなかっただけでも感謝しろ…。
てか、何で俺が用意した下着付けねーんだよ!!」
睨みを効かせて夜風千陽が言った。
「こんなハレンチな下着!!
誰がつけんのよ!!!」
夜風千陽の迫力ある睨みに少しビビリながらも私は、はっきりそう答え、足元に落とされたままのバスタオルを急いで巻き直した…。
「んな、小学生みたいな汚ったねー下着…そそらねーんだよ!」
小学生みたいな汚い下着だと?
確かに…大人っぽくはないけど。
ピンクと白のギンガムチェックで可愛いじゃん!!お気に入りなのに…。
それに…汚いって…。
確かにちょっとくたびれてるけども。
お金がないから、そうしょっちゅう買い替えられないだけで…。
「うるさいな! 下着の趣味まで何であんたにとやかく言われなきゃなんないのよ!
とにかく…こんなハレンチなもの…絶対つけないから!!!」
「てめぇは本当に可愛くねーな!
まぁ、その方が躾がいがあって面白いかもな。」
そう言って、夜風千陽はクスクスと笑った。
「で、話って何よ!?
用がないなら早く出て行って!!」
「てめぇ、あんま調子乗ってっと喰い殺すぞ。
お前、携帯は?教えとけ!」
その目はあまりに威圧的で、冗談とは思えなくて…少したじろいでしまう私。
「…持ってない。」
「あぁ?」
何ふざけたこと言ってんだ。って目をしてる。
「本当だし…。」
まじかよ。とでも言いたいのか、少し驚いたあと、残念なものをみるような視線を私に送ると…
「本当にないなら仕方ねー。
今日は、お友達の家に帰って、同居すること説明しておけ!
携帯ないなら…そうだな。
明後日の3日…、お友達の家に挨拶がてら、夕方の17時頃迎えに行く。
その日からお前にはここで住んでもらう。
学校では話せないからな。
それだけだ。」
そう言って、夜風千陽は立ち上がり部屋を出て行こうとする。
「ちょっと待って!」
「…なんだ。」
「別に迎えに来てくれなくても、逃げたりなんかしない。
私が勝手に行くよ。」
「馬鹿かお前は。
数日だろうが今はお前が世話になってる場所だろう。
俺もお前も世間的には未成年なんだ。
挨拶に言って、同居人の俺からも説明すんのが筋だろうが!
鍵はオートロックだから普通に出てくれたらいい。
じゃーな。」
そう言って、夜風千陽は部屋から出て行った。
「案外…常識的なんじゃん…。」