臆病な私でも恋はできるのか。




柊くんが会計をしている間、店の外に出て待っていると、何か遠くから声が聞こえた。



「あきとー!」



あきと…?


男の子と女の子がなぜがこちらに近づいてくる。

みんな明るくて社交的な子にみえる…

って、あきとって呼ぶってことは…もしかして柊くんの友達?!



「何してるの?」


「…か、買い物」


「あ、つーか、金曜日!先帰りやがって!」



と、1人明るい髪色の男の子がぐいぐいと迫ってくる。



「今度私のノート見せてあげるね!」



可愛らしく言うその女の子の態度はあからさまだった。

きっとこの子は柊くんのことが好き。


そう思ったときなんだかこころが痛んだ気がした。
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