臆病な私でも恋はできるのか。




「勘違い…?」


「もしかして、私が彰人を好きだと思ってるんじゃないかと思って」


「違う…の?」



そう言った途端、それはないと笑うりお。

人目が気になったのか、小さく咳払いをし、笑いは治ったのだけど、まだにやにやしている。




「この際、沙織ちゃんだから思い切って言っちゃうと、私、とっきーのことが好きなんだよね」


「そうなの?!」


「驚いた?」



そんな風に思っているなんて思わなかったから、何度も首を縦にふる。



「小さいころから家が近くてよく遊んでたの…って、私の話より沙織ちゃんの話が聞きたいな」


「私…?」
< 175 / 419 >

この作品をシェア

pagetop