臆病な私でも恋はできるのか。




「もしかして、ここ最近それで気持ち落としてた?」


「へ?」


「どことなく、悲しそうというか、辛そうというか…そんな雰囲気が出てたよ。って、気づいた時点で声を掛ければ良かったんだけど」


そんな雰囲気が出てたんだ…バレバレじゃん。

でも、悩んでいたことは彰人くんに対してもだけど…


「私って…その、昔から引っ込み思案で…お友達も少なくて…クラスでも浮いてて…」


もう一足言ってしまった方が良いと思った。

だから、こうしてこの暗くお互いの顔が見えない状況で吐き出してしまおうと思ったのだ。


「だから、こうして彰人くんやりお。それにとっきーまで、仲良くしてくれるのはとても嬉しかったんです。でも…」


でも…



「これで良いのかなって…私…ここに居て良いのかなって思うことがあって…」


余りにも不釣り合いな世界。

そこにそのまま居ても良いのかな…

そう思うことがあった。
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