臆病な私でも恋はできるのか。

ただいまとおかえりと





残りの時間も思う存分に楽しみ、学校の側にある駅前のロータリーにて全員解散となった。


「雪柳さん!」


彰人くんが見つけ駆け寄ると、補導の時間だからと迎えに来てくれていた雪柳さんが手を上げてくれた。


「あれ、沙織ちゃん…にしては俺との距離が…」


りおと同じく不思議そうな顔の雪柳さん。


「伯父さん!」


そう彰人くんが言うと、雪柳さんは目を丸くして驚いていた。


「おじさん…?」


「そう。伯父と甥っ子の関係なんだ」


「えぇ?!」


知らなかった…


「この様子じゃ元に戻れたみたいだね…よし、詳しく話を聞かせてもらおうか」


「ちょっと、またネタにする気だろ」


どうしてこんなに親しいのだろうと思っていたけれど…納得。

それに、どこか…こう…似てるところがあると思う。その、優しいのに少し意地悪なところ…とか。
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