臆病な私でも恋はできるのか。
急いでベットから出ようとすると、彰人くんが寝返りをうち、私を抱きしめてきた。
「うっ…」
無意識のまま覆いかぶさる男の人の腕は少し重い。
それに、動きにくくなった。
出られない…
どうにか出ようと抵抗するのだけど、抵抗すればするほど、彰人くんの力が強まる。
「あっ…彰人くんっ…!」
恥ずかしいけど、起こしてしまった方が早い。
そう思って寝ている彰人くんに呼びかけると、ゆっくりと彰人くんの瞼が開いた。