臆病な私でも恋はできるのか。
「それならね、お父さんのところに行くっていうのはどう?」
「え?」
それはそれは突然のこと過ぎて驚いた。
「お父さんのって…海外?」
「そう。留学するの。さおちゃん英語得意じゃない」
「それは…お父さんと話す時はいつも英語だったから」
お父さんは日本人なのだけど、このところ海外へ単身赴任が続いていて英語が抜けないらしく私と話す時も英語が多い。
「それでね?本場の英語を身につけてそれを活かした仕事に就くかお父さんの仕事を手伝うか…それも良いと思うのよ」
海外…考えたこともなかった。
「そっか…」