臆病な私でも恋はできるのか。




彰人くんとの帰り道も頭の中では進路のことばかり考えていた。


海外…



「さおちゃん?どこいくの?」


「へ?」



気づけば家とは反対方向に歩き出していた私。



「ちょっちょっとぼーっとしてました」


「大丈夫?悩み事?」


「ああ、いえ…疲れかな…?」



どうしてここで悩みを打ち明けられないのだろう。


ああ、そっか。


それはあまり考えなくても簡単なことだった。


彰人くんにどう思われるか怖いんだ。
< 342 / 419 >

この作品をシェア

pagetop