臆病な私でも恋はできるのか。
彰人くんとの帰り道も頭の中では進路のことばかり考えていた。
海外…
「さおちゃん?どこいくの?」
「へ?」
気づけば家とは反対方向に歩き出していた私。
「ちょっちょっとぼーっとしてました」
「大丈夫?悩み事?」
「ああ、いえ…疲れかな…?」
どうしてここで悩みを打ち明けられないのだろう。
ああ、そっか。
それはあまり考えなくても簡単なことだった。
彰人くんにどう思われるか怖いんだ。