臆病な私でも恋はできるのか。
「わ…私は…ラブレターが一枚と告白は…え〜っと、その、告白…というか」
「はっきり言って」
「はい。かわいいって言いながら手の甲にキスをされました」
「は?え、ちょっとちゃんと抵抗した?」
あ、怒ってる。
電話越しでも伝わる彰人くんの低い声。
「抵抗はしました!当たり前です!でも、あんまり悪い気はしなかったです」
「あ、そんかこと言っちゃうんだ。じゃあ、俺も今度女の子とカラオケ行っちゃうから」
「だっだめです!…ねぇ、本当に行っちゃうの?」
想像したら悲しくなってきた。
「行かないよ。そんな可愛く言われちゃ行けるわけないよね」
「良かった」
彰人くんは本当にモテるから心配で仕方がない。