臆病な私でも恋はできるのか。




少し遅れてやって来た父に花束を見せびらかし、自慢すると、良かったなと頭を撫でられた。



もう一度花を眺め、荷物を置く場所に置くと、飛行機が動き始めた。


また来るね。それまで、さよなら。



遠くなっていく思い出の地を眺めながら、私は日本に帰った時のことを考えていた。
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