臆病な私でも恋はできるのか。
入り込んだのは良いのだけど、そのまま、
「ふふふっ可愛い二人〜だいすき〜」
と私と柊くんごと抱きしめられてしまった。
いくら背が高くて私たちより大きな身体をしているからと言って高校生二人分だ。
隣を見ればすぐ近くに私の顔が。
「ち、近い…」
眼に映るのは自分でも中身は柊くん。
少し複雑だけど、ドキドキもしてしまう。
「もう十分伝わりましたから…」
そう言い柊くんが雪柳さんの腕を無理やり剥がそうとする。
「ごっつんこー」
「え!?」
いきなり身体を押され、柊くんと私の距離がゼロになった。