臆病な私でも恋はできるのか。




何をするのかと思えば、


「ここに座って」


と言われ、言われた通りに座る私。


すると、ドライヤーのスイッチがオンになり私の頭に向けられた。



「一度やってみたかったんだよね〜誰かの髪乾かすの」



そう言ってにこにこしながら乾かしてくれる。



「誰かのって言っても自分なんだけど」


「そ…そうですね」


「元に戻ったら……」


「え?」



ドライヤーの音であまり聞こえない言葉。



「な、何言ってんだろうね!」


「え…っと?」



聞こえなかったのだけど…まあ…いいかな…?
< 71 / 419 >

この作品をシェア

pagetop