臆病な私でも恋はできるのか。
「いや、どんな形であれ彰人が女の子と仲良くしてるの初めてみたから」
「な…仲良く?」
「仲良くないの?」
…仲良い…のかな?
正直よく分からない。だって、私の仲の良い友達ってともちゃんしか居ないし、男女の仲っていうのがどういうものなのか全く分からない。
「少なくとも僕から見れば仲良く見えるけどね」
「そう…ですか?」
人と関わるのが苦手で口下手な私に沢山話題を振ってくれて…
その様子が仲良く見えるのかな?
「僕とも仲良くしてね?」
「はい!こちらこそ、よろしくお願いします」
そう言ってぺこりと頭を下げると、ふわりと伸びた雪柳さんの手が私の頭に被さった。