臆病な私でも恋はできるのか。
「どうしたの?」
会計を済ませた雪柳さんが私の肩を叩き声を掛けてくれる。
雑誌を眺めていたことを悟られまいとぱっと視線を逸らし店を出た。
「はい!どうぞ」
半分個にしたアイスを手渡される。
「ありがとうございます」
今度お返ししなきゃ…
夜の少し肌寒い中のアイスは何だか特別感を感じる気がした。
「あの公園でちょっと寄り道しない?」
そう雪柳さんに提案され私たちは少しだけ寄り道をすることにした。