臆病な私でも恋はできるのか。
「あれっ鷺草くん!もしや二日酔い〜?」
「あ!おい、あんたのせいで二日酔いだよ!こっちはこれから仕事だってのに」
「え〜?言い掛かりはよしてよ。呑んだのは君でしょ?」
ま、まぁ、確かに間違ってはいない。
飲まないと言っていたのにいつの間にか潰れていたのは鷺草さんだ。
でも、調子よく飲ませていたのは雪柳さんだったような…
「あー、もう!仕事行ってくる!」
「あっまっ…待って下さい!コーヒー一杯だけ…!」
イライラした様子で家を出ようとする鷺草さんを引き込める私。
こんな様子じゃ仕事…まともにこなせないよね…
「あ、そうだった」
「あ〜じゃあ僕にも〜」
「やです〜」
そう言って断っていたけれど、なんだかんだ私の分まで3つ用意してから鷺草さんは会社に向かっていた。