臆病な私でも恋はできるのか。




「あ、あの〜…起きて下さい…」



そう声をかけると、顔を背ける柊くん。



「あ、朝ですよ〜」



体を揺すってみようかと手を伸ばしたところで勢いよくその手を掴まれた。



「えっ!?」



身構えていなかった私はそのまま柊くんに被さる。



「捕まえた〜」



と言って笑う柊くん。



「えっ!えっと…おはよう…ございます…?」



驚き過ぎて何が起こったのか理解するのに少しかかった。



「ふふっおはよ」


「あ、あの…離して…下さい」



驚きからか心臓がばくばくと音を立てている。

このままじゃ耐えられない…!
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