臆病な私でも恋はできるのか。



「えーっと…?」


「右です。ここ曲がった後はずっと直進です」


「だと思ったー…」


「…早くナビ付けてくださいよ」


「売れない作家にそんなこと言うなよー」


「要らないものにお金使うからじゃん」


「要らなくないの!」



そうやって喧嘩のような雰囲気になったところで、道を曲がっていないことに気づく私。



「あ、あの…道曲がり損ねましたよ…」


「あ…!」


「もう…」
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