藤色関係もよう



「はいはい、おかえりなーこ。」
といって、苦笑い。



とても優しくて、面倒見の良い彼氏だ。



彼が私のことを「なーこ」と、呼ぶのが好きで、
私も彼のことを「ふーた」と、呼ぶ。


彼も私にふーたと呼ばれるのが好きだと嬉しいな、と思う。



「どうだった?練習?」


「うん、楽しかったよ!
この前うまくいかないって練習付き合ってくれた曲、
上手くなったねってあゆちゃんが褒めてくれた!」

「そっかそっか、
よかったじゃん。」
そういって頭を撫でてくれた、ふーたの手は気持ちが良い。



もう長いこと付き合っているけれど、ふーたのことを嫌いになったことなんて一度だってない。


いつもわたしの一番の理解者で、ふらふらしてはいるけどそばにいてほしい時には

いつも近くにいてくれる。


手離せない、かけがえのない、そんな人。





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