藤色関係もよう


先輩と寝た次の日、わたしの誕生日の日は最悪だった。



その日はバンドの練習の日で、練習が終わったあと、奈緒子と鈴音と3人でいつもの居酒屋に行こうとしたら、
サプライズで、お洒落なお店に連れていかれ、祝ってくれた。



わたしはリアクションを大袈裟にとって、相手を喜ばせたりすることが苦手で、その日もいつもより気持ちを上げて、大袈裟に喜んだ。

鈴音辺りにはバレていた気もするけど。


苦手なサプライズに加え、風太郎先輩との事があり、奈緒子に対する罪悪感は果てしなく、
いつもよりうまく喋れていた気が全くしない。
変だって思われたかな?


気になって気になって、仕方がない。



そんなこんなで1週間たった今日、今度は風太郎先輩の誕生日を迎えたのである。

わたしたちは週に大体、三回くらい練習を行う。まだ音楽だけでごはんを食べていけるレベルではないけれど、CDも4月に出して、ライブを行えば身内だけではないファンも少しずつ、本当に少しずつ増えて来たところだ。


たぶん、今が頑張りどころ。









< 22 / 28 >

この作品をシェア

pagetop