藤色関係もよう
先輩と寝た次の日、わたしの誕生日の日は最悪だった。
その日はバンドの練習の日で、練習が終わったあと、奈緒子と鈴音と3人でいつもの居酒屋に行こうとしたら、
サプライズで、お洒落なお店に連れていかれ、祝ってくれた。
わたしはリアクションを大袈裟にとって、相手を喜ばせたりすることが苦手で、その日もいつもより気持ちを上げて、大袈裟に喜んだ。
鈴音辺りにはバレていた気もするけど。
苦手なサプライズに加え、風太郎先輩との事があり、奈緒子に対する罪悪感は果てしなく、
いつもよりうまく喋れていた気が全くしない。
変だって思われたかな?
気になって気になって、仕方がない。
そんなこんなで1週間たった今日、今度は風太郎先輩の誕生日を迎えたのである。
わたしたちは週に大体、三回くらい練習を行う。まだ音楽だけでごはんを食べていけるレベルではないけれど、CDも4月に出して、ライブを行えば身内だけではないファンも少しずつ、本当に少しずつ増えて来たところだ。
たぶん、今が頑張りどころ。