銀髪と呪眼と赤い外套~夢の競演特別編~
話は尽きない。

このままでは本当に夜が明けてしまう。

「あー!!やめやめ!!」

メグが強引に話を打ち切った。

「また縁があれば会う事もあるでしょうよ。その時を待ちましょう」

「…フン」

「そうだな」

その言葉に紅と乙女が頷いた。








屋上の紅を呼び出した魔方陣の中央に、乙女達二人が立つ。

「じゃあね」

「またな」

メグと俺が声をかける。

また明日も会える。

そんな感じの言葉だった。

「ああ」

「縁があればな…」

乙女は頷き、紅は相変わらず。

らしいと言えばらしい、そんな言葉。

…魔方陣の白い閃光の中、銀髪の少女と赤い外套の男は溶け込むように包まれて…。

やがて、その場から消えていった。






でも、別離という気はしないんだ。

あの勝ち気な少女と捻くれ者の男には、いずれまた背中を預ける事になる。

根拠もなく、そんな事を思ったりしていた…。


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