鏡と瞳




少し歩いてから、松葉が立ち止まった。


「手、繋いで帰らん?」


おずおずと聞いてくるらしくない松葉。
さっき、言われたばっかりだもんね。
別に周りに言われたからって
その通りにしなくたって…

私の顔を見て読み取ったのか
松葉は言い訳をするように言った。


「大和に言われたからじゃなくて!
俺が繋ぎたいって思ってたからで!」


前からそう思ってくれてたって事かな。



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