死神のお仕事


ーー視線の先、主張するそれ。


死神としてそれを求める感覚が、嫌じゃなかった。

美味しそう、なんて思う自分が嫌に思えなかった。

それはむしろ光栄な事のような…死神の世界に私もいるのだという、大事な確証のようなーー


「魅入られたらいけないよ」

「…え?」


ハッとして、アラタさんの方へ意識を持っていく。アラタさんは真っ直ぐに、真剣な眼差しで私の事を見つめていた。


「あかりちゃんはまだ人間だ。それを忘れないで欲しい」

「……」


急に何を言っているのだろう、当たり前の事なのに…なんて思ったけれど、アラタさんの表情があまりにも真剣で、私は小さく一回頷く事しか出来なかった。


そしてそのまま、私は手元の端末の先端を魂の方へと向ける。画面上に、その魂の姿が枠組みで映し出される。

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