死神のお仕事
ーー黒い髪に、白い肌。
真っ白な世界の中で、真っ黒な瞳が私を見つめる。
「もう時間が無い、生きたいなら覚悟を決めろ。出来ないなら諦めろ」
形の良い唇が紡ぐ言葉は重く、鋭い。
“覚悟を決めろ”
それだけ重大な決断を迫られているのだ。
死神になるしか無い。生きるしか無い。生きたい。でも、死神って一体…取り払っていた部分を目の前に並べると、全貌の見え無いそれが私の不安を呼び起こし、最後の決断を鈍らせる。
あぁ、時間が無い。
彼の言う意味が分かった。私の身体から力が抜けていく。
このままじゃ、消えてしまう。
「おまえがこっちへ来るって言うなら、
俺はおまえの責任を持つ」