死神のお仕事

「だって端末の充電切れちゃったんですもん。充電式ならちゃんと充電しといて下さい」

「でも電話に出たのが俺じゃない事くらい分かんだろ？何？分からなかったのか？」

「そんなの分かりませんよ！」

「分かれよ。それがおまえの生死を分けるかもしんねぇぞ？」

「生死って…」

「大袈裟じゃねぇよ。これでセナには見つかった訳だし、今回は何とかなったけど、他の死神だったらどうなってたか…まぁ俺が注意しなきゃなんねぇんだけどな」

「……」

「常に気を張れ。俺も前以上に気をつけるけど、おまえがしっかりしてなきゃどうにもならねぇ」

「……はい」


そして、パチパチと打ち込みモードにお互い戻って、この話はお終い。いつも結局私が怒られるような形でお終いになる。

…でも、こんな風に真剣にお説教する危険なのだとしたら、なんで私に回収に行かせるのだろうか。その理由だって未だに解明されていない。 それに結局今日だって、


「時間だ。あかり」

「…分かりました」


端末を片手に、回収に行かされるのだ。あんなに俺も気をつける、なんて言っておいて、結局は回収に行かせる。

…分からない。サエキさんの考えが私にはさっぱり分からない。