死神のお仕事
踏み込めない何かがそこにはあって、踏み込んだら帰って来れなくなってしまうような、引きずり込まれていってしまうような、底無し沼に足を踏み入れるようなそんな怖さを自然と感じて…
まるでそれは…そう。大きな闇。
人間の負の感情なんかとはまた違う、何も無いただの闇が広がってるみたいに見えた。だからそこに色が無かったのかもしれない。見えなかったのかもしれない。
…もう関わらない方が正解なのかも、なんて思う。こうして問題無く生きてる訳だし、やっぱり人間じゃないなんて…なんか…怖い。
うん、忘れよう。それがいい。きっといつもの生活に戻ったら何事も無くなるんだろうし、なんかラッキーだったなぁ、くらいの捉え方でいればね、いいんじゃないかな。うんきっとそう!
ツイてない事が多かったせいか、前を向く事には結構慣れてたりする。だから今回もその方法で無かった事にする事に決めた。
うん、前を向いてればなんとかなる!
そう心に決めて、改めてアパートへの帰り道を歩いていると…
ブゥンーーッ!
「! わっ、」
バシャッ