死神のお仕事
「ほんと好きだよね、カルボナーラ…」
毎度の事ながら気持ちの良い食べっぷり…とは言っても、かく言う私もカルボナーラは大好物だったりして…カルボナーラ……あぁ、好きだったんだけどなぁ。
「あれ?そういえばあかり、ご飯は?お弁当だったの?」
「あ、うん。まぁそんなとこ」
「うわぁ、今日まだAランチ残ってんのに…こういう日に限ってお弁当なのがまたあかりらしい」
どこまでもツイてないよね!と、呆れながらも、そうこなくっちゃ、なんていう笑顔を見せる美緒とは高校生からの仲である。なんでも話せる仲、プラス私のツイてない体質の良き理解者でもあったりする。
だから、こういう日に限ってお弁当なのがあかりらしい…つまり、お弁当を持ってきてるから学食買う必要がないのに、そういう日に限って好きな学食が売り切れずに残っているなんて、なんか損した気持ちになるのがツイてなくて私らしいよね、という事。
…うん、確かに。確かにそうなんだけど…だけど今回のコレは、それだけでは無い訳で。
目の前でカルボナーラをほうばる美緒を眺めていると、それを見て美味しそう、とは思う。…でも、食べたいとは思えなかった。