死神のお仕事

…今だって、こんな事になっても来てくれないなんて…来てくれるかもと期待していた自分はひたすらに甘ったれで嫌になるけれど、やっぱり困った時は助けてくれるかなと思っていた自分が居るのは事実。

私は本当に迷惑な奴。グズって飛び出してこんな事になって、やっと理解して、後悔して。サエキさんの迷惑にしかなれない自分だけど、最後でいいからサエキさんに会いたい。会わなければならない。


どれだけ駄目だと言われても粘ると心に決めた。サエキさんに会わせて貰うまで絶対に引かない。


「…分かりました。会わせます」

「はい、お願いします…はい?」


あれ?会わせます?


あっさりと告げられた答えに瞬きを一つ。聞き間違えかなとも思ったけれど、セナさんが「よかったね」って言ってるから、きっと間違い無かったのだろう。交換する前に会わせて貰える事になったみたいだ。

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