死神のお仕事


「でもデータがあれば本体を燃やせるって、ちょっと怖いですね」

「? なんで?」

「だってもし私がスキャンされたらそのデータで私も焼却出来ちゃうって事ですよね?」

「お、よくそこに気づいたな。そう思った悪い奴がむかーしにも居たんだよ」

「…で、どうでした?」

「安心しろ、魂にしか適応されないルールだった。死神には適応されない。もちろん人間にも」

「なんだ…そうですか、良かった」


でもなんで魂には出来て他には出来ないんだろう?なんて不思議に思っていると、「それだけ魂は特別な存在なんだよ」と、サエキさんは教えてくれる。


「まぁ、見れば分かる」

「見れば…ですか」

「よし。じゃあ明日は現場だな」

「…え? 」

「今日中に区切りつけて明日は現場に連れてってやる」

「え…え?」


げ、現場って?

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