死神のお仕事


そんな袋を持ってましたっけ?なんていう質問は無駄だと思ってしなかった。きっとそこは死神クオリティーなんだと思う。きっと端末の他にまだ知らない死神七つの神器みたいなものがあるのだと思う。じゃないと話が合わないし、持って帰ったなんてわざわざ言わないだろうし…でも必要って?後はこっちから燃やせば良いはずなのでは?


「だって食うだろ?だから行ったような所もあるしな」


…ん?食べる?


「……それってつまり…」

「ん?」

「これからさっきのヤツを…点滴するって、事ですか?」


…ゾッと悪寒が走った。

つまりはそういう事だ。あの時わざわざ持って帰って来たなんて、効率やらなんやらにうるさいサエキさんのする事じゃない。持って帰るにはそれなりの理由がある訳で。


ーー再度脳裏に浮かんだのは生々しいあの姿。

まだ鼻の奥の方に残っているようにも感じる、あの香り。


……ヤバい、無理かも。



「いや、アレでは無い」


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