チャラい彼氏と無愛想な彼女。
プリクラ機のあるコーナーへ向かって歩いていると、海菜実ちゃんはゆっくりと立ち止まった。
「………あ」
「ん?どしたの?」
海菜実ちゃんの目線の先には、
UFOキャッチャーの景品の大きなうさぎのぬいぐるみが座っていた。
「………欲しい?」
「………えっ!あ、いや………まぁ、可愛いなぁ………って…………
でも私、UFOキャッチャーすごく苦手で………たぶんとれないよ」
そう言って寂しそうな苦笑いを浮かべる。
これはもしかして、かっこいい所を見せるチャンス…………?!
「俺がとってあげる~!」
「えっ!本当………?」
「うん!任せて!俺、意外とこういうの得意なんだよ」
そう。
何を隠そう、俺は中学生の時によくゲーセンに行ってはUFOキャッチャーと戦っていた。
その甲斐あってか、今ではなかなかの腕前なのだ。
ふっふっふっ…………
1発でとってやるぜ!!!!!←