チャラい彼氏と無愛想な彼女。
まぁでも、とりあえずはプリクラだな!!
プリクラコーナーへ着くと、辺りは一段と激しい人混みだ。
そんな中、俺たちは再び手を繋ぎながら順番を待つ。
「海菜実ちゃんは、プリクラとか結構撮るの??」
「そうだねっ……藍たちと遊びに行った時は、毎回撮るかな」
「そうなんだ〜!やっぱり華のJKだしね」
「ふふっ……相模くんはプリク……………………っ!!」
「……ん?どしたの?」
海菜実ちゃんは急に話を止め、目を見開いて凍りつく。
俺はその視線を辿ってみる。
そこにいたのはUFOキャッチャーと格闘している4〜5人程度の男子学生。
髪は茶色だったり金だったり、はたまた赤だったり………
耳にはピアスが光っており、指輪やネックレスもなかなかいかついかんじだ。
「……あれって、確かN高の制服だよな?海菜実ちゃんの知り合い?」
「っ………え………っと…………」
「……同中だったとか?」
「うん…………まぁ、そうなんだけど……ね………」
「………もしかして、海菜実ちゃんが好きだった人だったりして〜……??」
俺はまさかと思って、ひきつった笑顔で尋ねる。
「えっ!?あっ!!えっ…………と……………」
「……………」
「……………………………………はい」
はい、ビンゴでしたね。
海菜実ちゃんは消え入りそうな声で肯定する。
「えーっと、ちなみにどの人?」
「…………茶髪の……」
「あ、あの人か………」
海菜実ちゃんが好きだった人。
……つまり、あれがうるさい子は苦手だって言って
現在進行形で海菜実ちゃんを大人しくさせている張本人ってことだよな。
………うーん。微妙すぎる。
微妙というか、海菜実ちゃん的には気まずいよな。