欠詞-カケコトバ-
「他の3人はどうかな。具合悪くない?」

研究員さんは続いて、私の知らない3人を心配した。

「…え、あぁ、俺ら?俺はぁ…何ともないっす。多分。」

「私も、大丈夫です。」

寝癖の人はおずおずと、綺麗な女の人はどこか警戒したように、少しこわい顔で、返事をした。

「うんうん。そっかそっか…。」

研究員さんは返事を聞きながら、さっきから何か書いてる。
研究員さんの胸あたりぐらいまでしか見えないけど、それはわかる。

「…そっちの子は?」

と、研究員さんは無表情の人を見つめた。

うなずいた。

まだしゃべらないんだ。
少し残念に思った。
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