先生、甘い診察してください*おまけ短編集*
「全部、俺が作ったんだ。夏依ちゃんに食べてもらいたくて」
え?
私に?
「あやちゃんじゃなくて、私なの……?」
「うん。夏依ちゃんがいいんだ」
今、確かに音がした。
胸がドキッて。
多分、特別な意味で言ったんじゃないと思うけど。
「まずは、これを食べて」
目の前に置かれたのは……。
「ティラミスだ……」
「うん。初めて作ったから、味はイマイチかもだけど」