先生、甘い診察してください*おまけ短編集*
「彼方くん、智也よりもずっとイイ男だから狙い目だよ!彼方くん好き好き~って告白しちゃえよ!」
バシッと背中を叩かれた。
「コラ純!乙女心を馬鹿にするような事言わないの!」
そして……どこから会話を聞いてたのか。
受付のカウンターにひょっこり顔を出した翔太先生。
「翔太だって乙女心、わかってないくせに」
「でもさ、夏依ちゃん。好きって自覚したなら、恥ずかしくても、ほんのちょっと積極的になってみたら?」
積極的……。
だからって。
「私の事、どう思ってるの?」って図々しい事、聞けない……。