先生、甘い診察してください*おまけ短編集*
そして更に成り行きで……。
「あやちゃん、もう少し力入れてほしいな」
「あ、はい!」
「後さ、そんな遠慮がちじゃなくていいから」
お風呂まで一緒に入る事に。
怪我のせいで洗えないって事で私が彼の体を洗っております。
これは、恥ずかしい。
「今まで何度も一緒にお風呂入ったし、裸くらい何度も見たから恥ずかしがる要素なんてないでしょ?」
当の本人はいたって普通。
さっさと体を洗い、ラベンダーの入浴剤入りの湯船へ。
「利き手が使えないって、本当に不便ですね」
お湯に濡らさないよう浴槽の淵に乗せてる右手を見つめた。
「不便ちゃ不便だけど」