先生、甘い診察してください*おまけ短編集*
「智也先生!!絶対、ぜーったいに手握っててね!!離しちゃダメだよ?」
「ふふっ。わかってる」
ギュッと智也先生の手を強く握って。
完全に横になった診察台の上でガチガチ状態。
「陽菜ちゃん!痛いのってどっちー?」
「……右の、上」
「りょーかい!」
無駄にテンション高い。
「大丈夫だよ?もし純が痛い事したら、その時は僕が純をぶっ飛ばしてあげるから~」
怖いけど、この言葉に安心して。
少し抵抗があるものの、櫻田先生に口の中を見せた。
櫻田先生の顔を間近で見たのは初めてで、おまけに少し真面目な表情で口の中を覗き込んでるもんだから。
少しキュンときた。
この人、なかなか綺麗な顔してるな……。