先生、甘い診察してください*おまけ短編集*
「いらっしゃいませ……って夏依ちゃんじゃん。久しぶり」
お店に入った瞬間、店員さんの元気な声が響き渡った。
「うん、お久しぶりだね。彼方くん」
そう。
ここは洋菓子店。
今、店番をしてるのはここの店長の一人息子の松井彼方くん。
あやちゃんと同い年で今は専門学校に行ってみたい。
実は私、このお店の常連さん。
「ぜーんぜん来なくなったから、飽きられちゃったのかと」
「ううん。飽きるなんて、絶対ないよ」
彼方くんとはお店に通ってるうちに自然と仲良くなった。