先生、甘い診察してください*おまけ短編集*

ずっと大好きな先生







【陽菜side】




付き合いも長くて、きっと私が先生に1番近い女の子だって。


あの頃は勝手にそう思ってた。





「先生っ……助けてよっ」


朝ご飯を食べてたら歯に詰めてあるやつが取れちゃった。


大慌てで智也先生の所に駆け込んだ。




「陽菜ちゃん、落ち着いて~。まずは深呼吸だよ~」


他の患者さんがいなくて暇みたいで、智也先生はソファーでまったりしてた。





「取れちゃったのはどこ?」

「左上の奥から2番目の歯」

「レジンで治した箇所だね。治療したのは随分前だもんねぇ。沁みたりする?」

「少し……」



今までの経験から、再治療になる事は予測できてる。




< 75 / 199 >

この作品をシェア

pagetop