先生、甘い診察してください*おまけ短編集*
「先生、ごめんね。早く治していいよ」
私は我儘言うのをやめて、大人しく治療を受ける事にした。
治療の最中、少し目を開けて先生の顔を見つめた。
マスクで顔の半分が隠れてても、やっぱりカッコイイって私は思う。
「お疲れ様。終わったよ~。痛みは感じなかった?」
「先生、すっごく上手だから、痛くないよ」
「ふふっ。よかったぁ」
呆気なく終わっちゃった。
「じゃあ次回は、うーん……1ヶ月後くらいでいいかな。また検診に来てね~」
私はジッと先生の顔を見つめた。