先生、甘い診察してください*おまけ短編集*
何となく、詰め物が取れた事を知られたらマズイと思った。
洗面所で丁寧に歯を磨いて、口をゆすいだ時……。
「っ……いったぁ」
冷たい水が左上の奥歯に沁みた。
「あやちゃん」
「っ……!!」
急に後ろから声がした。
ビックリして振り向くと、いつの間にか智也さんがすぐ後ろに立ってた。
「あのさ、あやちゃん」
「先に寝室に行ってますね……」
逃げるように、その場を離れた。
ヤバイ所を見られちゃったかもなぁ。