バンパイヤ×暴走族
『化け物!!』
今でも覚えている。
忘れたくても、忘れられないのだ。
信じて、話した。
実は両親が死ぬ事はSSレベルでさえ、まれなことなのだ。
ギリギリ血が残ってたから生き残れる。
ティナの場合は不可抗力だったんだ。
やめてやめてと叫びながら、一滴残らず飲んだ。
だから死んだ。
…彼女はバンパイアの事を友達に話したのだ。
信用してくれるのは…その子達しかいなかったから…。
現実はそう甘くはなかった。
浴びせられる罵倒、いじめ…。
中学三年間はあっという間に地獄となった。
<…アルティナ様…。>
テ「…大丈夫、あの人達は信用できる。ーー信じる」
自分に言い聞かせるように、ボソッとつぶやいた。
<ピンの中で、アルティナ様をずっと見ていた。…大丈夫!ほら、気分を入れ替えよ?>
ティナは長い爪を髪の毛に当てた。
高校に入ってから、私は…過去を忘れるように____
ジャギッ…ジャギッ…。
テ「よし…。戻るか」
切られた髪の毛は、吹き荒れる風に運ばれた。